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シュリーナガル①船の宿ハウスボート


<前回までのあらすじ>

バスが深夜3:30にシュリーナガルに着いてくれた。滅茶苦茶寒い。




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ダラムシャーラーに着いた時も全く同じことを書いた気がします。

しかも今回着いた場所はただの路上で、一応目の前にバススタンドがありますが真っ暗でとても入って休憩できる雰囲気ではないので、状況はさらに悪いです。手持ちのデジカメ・サイバーショットさんが異様に暗闇に強いため明るい写真となっていますが、実際は手元も見えないくらい暗いです。あと息が白いです。凍死するう。

しかしありがたいことに、バススタンド近くの路上には暗闇のなか営業しているチャイ屋さんがありました。なので一杯これを頂き、少しだけ温まることができました。そしてそのままの流れでベンチを探しに歩き出そうとしたらその場にいた謎の人たちに止められたので、チャイ屋脇で寝袋にくるまりしゃがみこみました、というのが上の写真です。

謎の人たちはタクシードライバー及び宿勧誘の人のようです。宿はもう予約していると言っているのに、

宿男「どこの宿?うちに来なよ」
私「いえ、すみませんがもう予約してあるので」
宿男「その宿は今営業してないよ」
私「いえもう予約してあるので」
宿男「いくら払った?うちはもっと安いよ」
私「いえもう予約してあるので」
宿男「うちはホットシャワーにWi-Fiに・・」
私「いえもう予約してあるので」



ザ・インド人との会話も飽きたので、無視して寝ることにしました。

とは言ってもこの寒さ及び路上の土の上にしゃがみこんでおりますなうではとても寝られないので、引き続き日記作成という名の一人お喋りを続けたいと思います。インド人の止まらない勧誘をBGMに。

私だって一応、深夜に着いた場合の対処法くらい考えてはいたのです。大きな町のようですからスタバやマクドナルドや24時間影響のカフェくらいあるでしょうし、そういうところに入って夜明けを待とうかなと。しかし愛用の地図アプリに聞いてみたら、最寄りのスタバは645km先のデリー。最寄りのマクドナルドは165km先のパキスタン内だったのです。

んなわけあるかいと思いましたが、思うだけで終わりました。何故なら愚連隊が逃がしてくれず、歩いてそれを探すことができないからです。

愚連隊が逃がしてくれないのは勧誘の為というのももちろんですが、「湖畔は真っ暗で店も何も開いていなくてジャンキーがうろついていて危ないから行くな」と、そういう話のようです。

が、30分ほどしたら

宿男「僕今から湖の方行くけど一緒に行く?湖畔で夜明けを待ったらいいんじゃないかな?」

あんたさっき湖畔は危ないとか言ってなかったか?

言う事がコロコロコロコロコロンコロンゴロンゴロンゴロン変わるのはインド人の特徴の一つなので今更腹は立ちませんが、相変わらず面倒臭いなこいつらって思いました。インド人のいないインドに行きたいです。



結局2時間半チャイ屋脇の道端で待ちましたが、うち一時間ほど記憶がないので多分寝ていました。

おそらく寝たら死ぬぞ状態だったと思うのですが、早朝に流れた大音量アザーンに助けられました。そういえばここシュリーナガルはイスラム教徒の多いエリアだと聞いたことがあります。私なんとなくアザーンの響きやイスラム世界が好きなので、なんだか懐かしく、ほっこりしました。




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さて、6:00を過ぎたしもうぼちぼち夜も明けるかなと目当ての宿まで歩いて行く途中ですが、何故か警官の詰め所で焚き火に当たっています。

実はこのすぐ近くで暗闇の段差につまずき盛大にすっ転びまして、それを見られていたのかどうかは分かりませんが、ポリスメンにコイコイされたのです。そして火に当たりなさいと。既にだいぶ凍えていたので、お言葉に甘えて銃を持った警官達に取り囲まれながら暖を取っております、というのが上の写真です。

警官隊の代表格と思われる恰幅の良いおっちゃんはスキンシップ過多でしたが明るく親切で、シュリーナガルの見所やそこへの行き方、「○○へはバスは無いと必ず言われると思うが、バスはある。そっちの方が安くて簡単に行ける」「○○と言ってくる奴がいても付いて行ってはいけない。それは嘘だ」などありがたい情報をくれました。さすがツーリストポリス(自称)。ツーリストポリスって銃持ってるものですか?

あと、デリーのおっちゃんの話をしたら名前を聞かれ、どうも知り合いだったらしく「フェロス・○○って奴だろ?昔から知ってるよ。あいつは悪い奴じゃないが信用するな!」と言われました。

おっちゃん、言われてますよ。




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ダル湖

警官隊の皆さんにお礼を言って別れ、湖畔の道に移動しました。しかし辺りに人影はなく、さらに雨が降りだしました。

慌てて船着き場の屋根の下に逃げ込みましたが、すでにだいぶ濡れておりさらに冷たい風にさらされ、折角温まった身体がまた一気に冷えてしまいました。なんだか酷く悲しく、心細いです。私は何故3時間も極寒の暗闇にうずくまった上雨に降られているのでしょうか。何の罪でこの罰を受けているのでしょうか。人間不信の根暗野郎だからでしょうか。

既に宿のチェックイン可能時間に入っていますのでとっとと移動すればいいのですが、本日の宿はハウスボート。湖に浮かぶ船の宿なのです。そこまで道や桟橋は伸びていないため、小舟に乗っていかなければいけません。が、その小舟が一隻もいません。

本当は宿または例のおっちゃんに電話をすれば迎えに来てくれる約束になっていますが、それもできません。何故なら私が買ったインドSIMはカシミール地方では機能しないからです。領土争いをしている地域だからでしょうか。このことは例のおっちゃんもシムラのナイスミドルも言っていたので、私のSIMだけの問題では無いようです。

その後、とりあえずカフェか何かに逃げないと凍え死んでしまうと思い少し弱まった雨の中を歩いていたら、一匹の野犬がしっぽを振りながらこちらに寄って来ギャアアアア濡れた足で飛びかかってくるなあああああ




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小舟にて移動開始

野犬を追い払ってくれた通行人の人にドサクサに紛れて宿への電話を頼み、ようやく送迎に来て貰えました。来てくれたのは宿オーナーのおじいちゃん。デリーのおっちゃんのお父様です。

デリーのおっちゃんはちょうどデリーに出張中らしく、この日は会えませんでした。来週まで戻ってこないそうなのでこのまま会えない可能性もありますが、まあどっちでもい


小雨降りしきる中ですが湖の景観は穏やかで美しく、こんなところでのんびり出来たらと胸が高鳴りました。が、どうやらここも冬なので、想像していた「ハウスボートのバルコニーでポカポカのんびり」は出来そうにありません。「ハウスボートのバルコニーで極寒耐久何日持つか!?」が正解です。




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本日の宿

さて、そんなこんなでたどり着きました本日の宿はこちら。先程も書きました通り、ハウスボートと呼ばれる船ホテルです。

イギリス統治時代において、シュリーナガルの偉い人が「外国人は陸に家を建てるべからず」などと強気なことを言ったらしく、該当の人々が仕方なく湖の上に住み始めた、というのがハウスボートの始まりなのだそうです。

現在でも普通にこれに住んでいる人達もいますが、少なくともこの辺りのボートはほぼ全て宿として解放されており、ズラッと並ぶ船上には立派な宿看板が掲げられています。が、残念ながらガラガラです。カシミール紛争の影響にシーズンオフがタッグを組んで、閑古鳥すら鳴くのをやめて撤退している感じです。





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船内は素晴らしくお耽美な世界でした。

何が良いって、船宿というだけでロマンの塊なのに内部はカシミール地方の伝統工芸天国なのです。美しく鮮やかな織物や絨毯や、古き良き木製の調度品達。百年前にタイムスリップしたかのようです。




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本日のねぐら

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暖炉つきのお部屋も

客室もこの通り。いつもは質素でコンクリートむき出しで隙間風が入ってくる様な部屋に寝ているのに、急に宮殿泊です。緊張して眠れないかもしれません。




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トイレバスもしっかり付いているし、バスタブまであるし、電気も来ているしWi-Fiもあるしお湯も出ます。電気はよく停電するので若干問題ありですが、これはどこのハウスボートも同じのようです。

そしてこんな素晴らしいお部屋なのに、宿泊費はなんと一泊8ドルです。しかも私はデリーのおっちゃん割引でもう少し安くしてもらっています。これについては後で一悶着あったのですが、詳しくは後日。あと朝夕の二食が料金に含まれているはずだったのですが、これについても一悶着ありました。詳しくはまた後日。

などと引っ張る様な話でもないので先にネタバレしますと、後から別の金額を請求されたのであります。だいたい約束の倍額ほどを。まあここインドですので、さして驚くことではありません。詳しくはまた後日。




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宿の人達の住まい

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船と船との境界

宿の人達の住み家と客船の間は結構な隙間が空いていて、しかも船が少し傾いており足場もナナメなので渡る度にハラハラします。自分が落ちそうなのもあるし、携帯やカメラを落としそうで。





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船にはバルコニーがあり、そこからの眺めが悪くないです。が、先ほども書きました通り本日は雨で今は冬ですので、寒くてバルコニーになぞいられません。




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本日の朝ごはん

宿泊初日の本日は朝ごはんをいただく権利はないはずですが、ありがたいことに食べさせて貰えました。しかもパンのお代わりを沢山くれました。バタートーストに目玉焼きにカシミール紅茶が、冷えきった身体に染み渡ります。

そして気づいたら座ったまま寝ており、おじいちゃんに「今日はもう寝たらどう?一ヶ月くらいいるんだろ?」と

デリーのおっちゃんはお父様にどんなホラを吹き込んだんでしょうか。


でも実際ほぼ徹夜と冷えきりミッドナイトでだいぶ弱っていたし、雨も止まないので寝させて貰いました。




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本日のおやつ

5時間ほど寝て15:00に起きましたが、「遊びに行きたいので船出してください」と言う勇気が出ず、結局一日船内に引きこもってしまいました。

船宿は面白いですが、想像以上に不便かもしれません。自分のタイミングで出掛けたり帰ったりできないのは大問題です。「遠慮せずいつでも言いなさい」とは言って貰えましたが、我ら日本人が遠慮しないわけがないではありませんか。




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本日の晩ごはん

宿のお母さん手作りの晩ごはんは、カシミール地方の伝統的家庭料理でした。メニューはサラダ、青唐辛子とおろし玉ねぎと多分ヨーグルトときゅうりも入っていそうなペースト(ドレッシング代わり)、鶏の煮込み、野菜の煮物、そしてご飯でした。

野菜の煮物はインドのターリー(セットプレート)を頼むとよく出てくるものに似ていましたが、鶏の煮込みはカレーよりミャンマーのヒンに近い感じがしました。味だけでなく、油が多い点も似ています。

カシミール料理は肉をよく使うのが特徴のひとつらしく、鶏肉の塊なぞ久しぶりに食べたので嬉しかったです。インドはベジタリアン料理が多く、肉もあるにはありますが値段が倍くらい違うのでなかなか食べられないのです。




夕飯後は、どこからか沸いてきたガイド業の男性の怒濤のツアー勧誘に体力を削がれました。頼んでいないし何も聞いていないのに勝手に「シュリーナガル周遊6日間スペシャルフルパッケージツアー!」とやらを組んでくれ、「全部込みで165ドル!格安だよ!」と。

宿と食事は別とは言え確かに6日間フルツアーでその値段は安いのでしょうが、私はツアーがあまり好きではありません。便利で安心感もあり非常に利用価値の高いものだとは思いますが、私は自分であれこれ悩むのが好きなのです。それが旅のお楽しみなのです。何故私の旅のことを貴方が決めるのですか。ツアー云々よりも貴方が勝手に作ったその細かなスケジュール表が吐き気を催すほど嫌です。165ドル貰っても絶対に行きたくありません。

私「そういうの好きじゃありません。」
ガイド「ベストプライスだよ!」
私「値段の問題じゃないんです。ツアーが好きじゃないんです。」
ガイ「よしじゃあ○○にも行こう!」
私「だからツアーが嫌いなんです。一人で観光したいんです。ツアーには行きません。」 
ガ「この○○は美しいぞ~9:00には出た方がいいな!それで翌日は」
私「聞いてますか?ツアーは嫌いなんです。行きませんよ。」
ガ「何故だ!?一人で行ったら一日100ドルはかかるぞ!6日で1,000ドルだ!」
私「(どんな計算だ・・)理由は何度も言いました。とにかくツアーには行きません。」
ガ「よし明日の集合時間は・・・」


その耳引きちぎってやろうか?


インド人はどうしてこう人の話を聞かないんでしょうか。そしてこちらの話を遮ってまで話し続けるのでしょうか。宿のおじいちゃんもそうですし、デリーのおっちゃんもそうです。ついでに言えば今朝の警察のおっちゃんもそうでしたし、バススタンド近くで話した宿勧誘達もそうでしたし、湖畔で話した物売り達もそうでしたし、犬もそうでした。

あとノープロブレムをやたらと言います。問題しかないぞコンニャロー。

今まで出会ったインド人の半分が人の話を聞きませんでしたが、残り半分はそうではなかったのでインド人全員の特徴とまでは言いません。が、カシミール人に関してはいまのところ100%です。どうなってるんですかこの町は。

早くもチェックアウトしたい気分ですが、デリーのおっちゃんへの義理もあるのでしばらく我慢します。


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| インド | 22:48 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

ああ大変そう

まだ夜も明けやらぬ3:30にいきなり路傍に放り出されて凍えているなんてしかも。。インドの愚連隊が付きまとい、雨に打たれて、犬に襲われ、読んでいてハラハラしてます。 あなたの言われる、自分であれこれ悩むのが好きなのです。それが旅のお楽しみなのです。という気持は私ままるで同じ。でも余りにも辛い。それなのにデリーのおっちゃんへの義理もあるのでしばらく我慢します。というあたりそんなに義理を立てる必要無いでしょうと思ったり、でもあなたは優しいのかな。寒いのは本当に辛いし、うるさく付きまとわれるのはたまらなく疲れるのは私もインドのみならず 体験しました。もう気になって心配で こうしてまたメールしています。気をつけてね。

| みちよ | 2018/03/04 21:19 | URL |

いつも文が面白くて更新楽しみにしてます♪

| ふじこ | 2018/03/05 00:21 | URL |

Re: ああ大変そう

>みちよさん

ありがとうございます。遠く日本から心配し気にかけて下さる人がいるという事が、とてもとても嬉しいです。

雨に打たれているその瞬間は辛く感じますが、過ぎてしまえば笑い話にできるし、そのあと飲む暖かいチャイや紅茶はいつもの何倍も美味しいので、そんな感じで折り合いを付けつつ楽しくやっております。愚連隊には全然慣れませんけども。。笑

今後も気をつけて、楽しんで参ります!

| 低橋 | 2018/03/05 13:37 | URL |

> ふじこさん

ありがとうございます。たまりにたまったブログをこれから怒濤の更新・・したい!けど!と思っております。宜しくお付き合いください!

| 低橋 | 2018/03/05 22:41 | URL |

ああ〜えーと私は30年ほど西オーストラリアのパースに住んでいます。いつも南半球から応援していますよ。日本にもまた住みたいのですが。これからどうなるかどこへ行くのか決められません。旅にも出たいのです。

| みちよ | 2018/03/07 17:48 | URL |

>みちよさん

ああ〜そうでした!すみません。。
いつも見て頂いてありがとうございます。パースは物価は高いけど住みやすい町と聞いております。パースからだとどこの国も遠くて大変そうですね。世界移動のために地図を開くたび、オーストラリアの大きさに驚愕しています。

| 低橋 | 2018/03/07 23:01 | URL |

そうなんですよ。まったくもう嫌になる程どこにも行けない南の果てに住んでいます。
地図を見るとため息が出ます。いいこともあるけれど ものは高いし、もう暑いし、動きたい。。。でも地震、津波、台風がないのでぜいたくは言えません。世界の多くの国々はもうどうにもならないことでいっぱいなのに。

| みちよ | 2018/03/10 00:05 | URL |

>みちよさん

国内旅行でも飛行機必須なくらいですからね〜・・オーストラリアは規模が違うなといつも思います。大陸ですものね。天災が多くないのは良いですね!それが一番な気もします。

| 低橋 | 2018/03/11 16:03 | URL |















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