中蒙国境越え1日目・初っ端からつまずく

ルート①案
本日はモンゴルの首都、ウランバートルに向けて出発します。
先日少し触れました通り、北京からウランバートルへは国境を越えて両市を繋ぐ国際列車が出ております。しかしこれは少々お高めです。

ルート②案
一方、バスや列車を乗り継いで行けばその費用は相当安く抑えられるようです。なのでまずは中国国境の町、ニ連浩特(エレンホト)行きの列車のチケットを買おうとしたら売り切れでした!
というのが、これまでのあらすじです。

木樨園長途客汽車站
列車が無理ならバスで行こうということで、バスターミナルまでやって参りました。ここからニ連浩特行きの夜行バスが出ているそうです。
が、

売り切れでした。
なんてこったです。
この後4本はあるはずのバスが、全て売り切れていたのです。
ちなみにこの紙は、中国語を解さない私のためにインフォメーションの女性が書いてくれたものです。口で言ってくれればいいものを、視覚聴覚両面から刺された気分です。
さて困りました。私の中国ノービザ滞在期限はあと2日。明日の夜行バスに乗ってもまあギリギリ間に合いますが、明日以降も乗れる保証はありません。また、その後の国境越えでも何が起こるかわかりません。その辺りの事情については明日の日記に書きますが。
中国の滞在期限が切れたらごめんでは済まされないので、私は今、一日でも早く国境に近づいておく必要があります。
しかし肝心のバスがない・・・列車もとっくに無い・・・と八方ふさがりの状況で途方に暮れていたら、怪しいおっちゃんに声をかけられました。というかさっきから声をかけられていますが適当にあしらっていた人が、まだいました。おっちゃん出番ですよ!
おっちゃん「モンゴルだろ?」
私「ニ連浩特までです」
おっちゃん「よしきた!」
私「いくらですか?」
おっちゃん「220」
私「何時?」
おっちゃん「18:00」
私「よしきた」
交渉成立です。

手招かれるまま、怪しいおっちゃんにノコノコ付いて行きます。なにやら路地裏に入って行きますが・・・大丈夫でしょうか。路地裏でボコられるんでしょうか。

外に出てしまいました。一体どこで私をボコるつもりなんでしょうか。

あ、なんかバスが停まっています。そして大荷物を抱えた人々がいます。皆でよってたかって私をボコるつもりでしょうか。

バスはどうやらこれのようです。バスの中で私をボコ(しつこいので略
バスターミナルで切符を扱っていないということは、どっかの誰かが中古バスでも手に入れて非公式にやっている路線、という感じでしょうか。
本当にバスがあることを確かめるまではお金は払わない構えでしたが、バスはちゃんとありました。そして大荷物を抱えた人々が次々にお金を払ってチケットを受け取っているので、私も覚悟を決める事にしました。

券売中
この青空券売所では、切符も座席表も全て手書きです。エモノはえんぴつです。せめてペンで書いてみては如何でしょうか。そこに日付けとサインでも入れれば、多少は本物っぽくなると思うんです。
しかしここまで怪しいと、怪しすぎて逆に怪しくない気もしてくるから不思議です。

チケットをゲットしました!
チケットか?これ。
まあでも他に道はないし、いやあるんだろうけど今さら面倒臭いし、とりあえずバスには乗れそうなのでもうこれでいいです。金額は、焦るあまり言い値で買ってしまいましたが通常のバスと同じ180元で良かったっぽいです。他の人を見る限り。今思えば値切るべきでしたが、もう買ってしまったものは仕方ないです。
あとはこのチケットに印字してある「ニ連」というのが私の目指すニ連浩特ではなくて、別のニ連ナントカだったよ騙したな・・という可能性が残っていますが、まあ大丈夫でしょう。怪しい割に危険な香りはしないし、こうやってあれこれ心配しているときは大抵大丈夫なのです。(そして油断しているときに事は起きます。)
その後待つこと数時間・・・

ようやくバスが来ました!

これじゃなかったんかい。

あ、でもちゃんと二連浩特と書いてありますね。
謎の二連ナントカ行きではないようで、ひとまず安心しました。

バスの前でまた小一時間待たされ、何が入っているのか分からない、誰のものかもわからない巨大な荷物を詰め込むのをじっと見守り、さらに30分ほど待たされてようやく私達もバスに乗り込みます。
まとめますと、私は15:00頃におっちゃんの勧誘に乗り、16:00ごろにバス前に移動、実際乗るべきバスが来たのが18:00頃で、荷物を積んだのが19:00。乗り込めたのは19:30すぎ、出発は20:00で、トータル5時間ほどこの駐車場にいたことになります。
18:00発とか言っていたのは何だったんでしょうかね。

バスは予想に反してちゃんとした寝台バスでした。通路に荷物が敷き詰めてあったり通路最後部が無理矢理ベッドにしてあったり本当に「ちゃんとした」を付けていいのか甚だ疑問ではありますが、一応寝台バスです。完全に横になれるやつ。
絶対ハイエースみたいなのに詰め込まれてドナドナされると思っていたので、嬉しい誤算です。
バスがないと聞いてズガビーンとしてからおよそ5時間。どうなることかと思いましたが、なんとかバスには乗れたしちゃんと国境まで行けそうで、ホッとしました。
そして気疲れしたためかあっという間に眠くなった私は、全く洗っていなさそうなくたびれたお布団にくるまれ、心地好い眠りにつくのでした。
中蒙国境越え2日目に続きます。

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<情報コーナー>
○ 北京からニ連浩特までバスで行く
①バスターミナル「木樨園長途客汽車站」で切符を買う。
地下鉄10号線「大紅門」駅C出口から出て大通りを東に進み、最初の巨大交差点で左折。さらに真っ直ぐ進んで左手側。トータル15分くらい。

分かりやすい行き方
②ニ連浩特行きバス
16:30のがあるはずだが電工掲示板では確認できず、代わりに見つけたのは18:20のバス。売り切れてたけど。あとは17:00、18:00など発もあるはずだが、こちらも確認できず。運賃は180元。寝台バス。所要13時間くらいとのこと。
私が乗った怪しいバスは結局20:00発、220元だったが、180元で良かった模様。
| 中国 | 22:39 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑
横になれて220元なら安いですよ^^
私の時も機材故障で北京行きが欠航になりホント焦りましたが
運よく知らないモンゴル人の乗り合いワゴンに乗せてもらえました。
二連→北京300元でした。
運転席の横の背もたれが小さい席で左右モンゴル人男性に挟まれてたので
北京に着いた時には体が痛くて痛くて。
でも、知らないモンゴル人のおかげで
日本までのチケットを無駄にすることなく予定通り帰国できました。
低橋さんも不法滞在になることなく無事出国できて良かったです。
意外となんとかなるものですよね。
| Haruka | 2017/07/10 21:55 | URL | ≫ EDIT