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山腹の集落、バトゥトゥムンガに泊まりにいく


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本日の朝ごはん

トラジャ珈琲がとても美味しいです。
トラジャ珈琲とはその名の通り、この辺りの名物珈琲のことです。ポスターや看板をよく見かけますし確かバリ島ウブドのお土産物屋でも見ましたが、世界的にも有名なんでしょうか。日本でも聞きますか?

トラジャ珈琲は香りがとにかく良いですし、味も深くてすごく好みです。
いや、珈琲の味とか種類とか全然詳しくないんですけどね。お子ちゃま舌なんで砂糖とミルクを入れてしまいますし。強いて言えば、酸味の強いキリマンジャロがあんまり好きじゃないって事くらいです。



さて、腹ごしらえも済ませまして本日の予定ですが、バトゥトゥムンガという集落に行ってみようと思います。

バトゥトゥムンガはトラジャ地方にあるセセアン山という山の中腹にある集落で、景色が穏やかで素敵らしいのです。あと、そこから見える棚田の朝焼けが綺麗とのことです。なので一泊してこようと思います。

大きい荷物はランテパオの宿に預かってもらうことにしました。「明日帰ってきてもう一泊するからヨロシクネ」となんとなく予約っぽい事もしておいたので、明日の宿の心配もいりません。

というわけで、宿を出てまずは昨日覗いたツーリストインフォメーション(の名を騙るただのマルコスさん家)に行きました。昨日書いたツーリストインフォメーションではなく、その後にもう一軒行ったものです。マルコスさんとは、オーナー兼たった一人のツアーガイドさんの名前です。完全個人経営です。

マルコスさんに「バトゥトゥムンガってどうやって行くの?」と聞いたところ、「ベモ(市民の足、ミニバン)と乗り合いタクシーを乗り継いで1時間半くらいかな」との事です。意外と近いですね。宿でのんびりし過ぎてすでに昼前ですが、なんとかなりそうです。




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乗合タクシーの車窓から

で、現在乗合タクシーに乗り、山道を跳ねているところです。もうちょっとマシな道は無いものですかね。これはこれで楽しいですが、後部座席に4人詰まって乗っているので、車が跳ねる度に右腕をドアに強打してかなり痛いのです。



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でも、景色が良いです。山道を挟むように立つ民家と、そこに生活する人々と、その周りに点在する棚田。岩がゴロゴロ転がる不思議な棚田は、以前フィリピンで見た広大なそれとはまた雰囲気が違い、かなり味があります。



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謎の集落

着いたよ~と謎の集落で降ろされました。ここはどこでしょうか。

「バトゥトゥムンガまで行きたい」と頼んだので普通に考えたらここはバトゥトゥムンガなのでしょうが、もっと広い目で見ればここはインドネシアです。普通に考えてはいけません。

また、マルコスさんに聞いた情報だと乗合タクシーで「デリ」という村まで行き、そこからバトゥトゥムンガまでは徒歩1時間かかるとのこと。ということは、ここはデリなのでしょうか。でも乗合タクシーの運転手さんはそんなこと一言も言っていません。彼はあっという間に走り去ってしまったので、何も聞けませんでした。

ここはバトゥトゥムンガなのか、デリなのか。はたまた、全然違う何処かなのか。
私は一体どこにいるんでしょうか。



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とりあえず現状を把握しようと、その辺に座っていたおっちゃんに「バトゥトゥムンガ?」と聞きつつ適当な方向を指差してみました。そしたら「そうだ」と良い笑顔です。ほう・・ということはバトゥトゥムンガはこっちの方向で合っていて、歩いて行くのに無理はない距離にあるということです。ということは、やはりここはデリなんでしょうか。

とりあえず、歩いてみようと思います。




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集落の風景が素敵です。伝統家屋トンコナンも、それに準ずる何かも沢山あります。
そして人々がとにかく感じが良いです。皆ニコニコしていて、ハローと挨拶すると笑顔で返してくれます。子供達などは自分達から「ハロー!」と元気良く挨拶してくれ、同じ様に返すと大喜びで「ハロー!ハロー!」といつまでも終わらないハローの応酬になってしまう程です。

なんと可愛らしい人達なんでしょうか。
ボッタクリーヌな日々に若干ささくれ始めていた心が癒されていく様です。

そんな人々の反応が嬉しくて、会う人会う人にバトゥトゥムンガ?バトゥトゥムンガ?と指差し確認を繰り返す私。その度に、人々は「ああそうだ」と頷いてくれます。



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少し歩くと、こんな素敵な風景に出会えました。
私以外にも、インドネシア人ご夫婦と思われる二人連れが車を停めて写真を撮っています。

と、この人達に声をかけられました。「やあどこから来たの?」とかそんな感じで。これが英語だったので、これ幸いと思い「ここはどこですか?」と聞いてみました。インドネシア語ではうまく聞けずに困っていたのです。でも何故か、うまく伝わりませんでした。ご夫婦は首を傾げています。なので聞き方を変えて、「バトゥトゥムンガはこっちで合ってますか?」と聞いてみました。

そしたら、「え、あっちだよ。反対だよ」とまさかの回答です。
そんな馬鹿な。村人AからFまでは皆こっちだと言っていたではありませんか。

ご夫婦「ここまでどうやって来たの?」
私「すぐそこまで乗合タクシーで来て、そこからここまで歩きました」
ご夫婦「誰かに道聞かなかったの?」
私「聞きましたが、皆こっちだと・・・」
ご夫婦「ふむ。」

何がフムなんでしょうか。
そして結局ここはどこで、バトゥトゥムンガはどっちなんでしょうか。

ご夫婦「今日は日帰り?それともバトゥトゥムンガに泊まるの?」
私「バトゥトゥムンガに泊まります」
ご夫婦「ふむ。」

だから何がフムなんですか。ここはどこなんですか。
何故そんなに英語が堪能なのに「ここはどこですか」だけ通じないのですか。


とにかくこの道が違うというのなら、戻るしかありません。
しかし私が来た道を戻ろうとすると、ご夫婦は「今からこの近くの観光名所を見に行くから、一緒に行く?その後バトゥトゥムンガの宿まで送ってあげるよ」と提案して下さいました。

「バトゥトゥムンガまで車で行けるんですか?」とか、「結局ここはどこなんですか?」とか気になることは山盛りでしたが、それよりも「この近くの観光名所」とやらが滅茶苦茶気になったので、お言葉に甘えることにしました。




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そして連れて来て貰ったのがここです。
お二人と出会った場所からここまでは、車で5分くらいの近さでした。




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この謎の扉はお墓なんだそうです。
岩に直接穴を開け、ご遺体を収め、木戸で蓋をするのだとか。

ところで、この光景には見覚えがあります。確か昨日行った一個目の観光案内所にこんな写真が飾ってありました。そして手帳に書き込んだメモによれば、その場所の名は「ロコ・マタ」。マルコスさんにもらった地図でその名前を探し、私はようやく、今自分がどこにいるのかを知ることができました。ここはロコ・マタで、バトゥトゥムンガ近郊の観光名所です。



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本日の宿

そして、その後「バトゥトゥムンガの宿」として連れて来て貰ったのがこちらです。
ここは先ほどご夫婦と知り合った場所の先、わずか数百メートルの位置にある宿です。

つまり、私が最初に乗合タクシーを降ろされた場所、まさにこの辺りの集落こそが、バトゥトゥムンガだったわけです。私はバトゥトゥムンガにいながら、バトゥトゥムンガを探し歩いていたということに。方向音痴も突き詰めるとこういう迷い方をするのですね。



この後ご夫婦にお礼を言って別れ、
一人になってから事の顛末をゆっくり考えてみたら、色々と合点がいきました。

まず、村人AからFまでが示してくれていたのは、おそらくこの宿の事だったということ。後から分かったことですが、バトゥトゥムンガの宿は大体が(と言っても3つくらいしかないのですが)この辺りに集中していたのです。バトゥトゥムンガにいながら「バトゥトゥムンガはこっち?」と聞くおかしな私を見て、「多分宿に行きたいんだろうな」と推測して返事してくれたのだと思います。

また、ご夫婦が「バトゥトゥムンガはあっちだよ」と答えたのは、おそらく中心部のことでした。そして、今日はここに泊まると言った途端「フム」となっていたのは、やはりこの宿を意識してのことだと思われます。「ああ、宿を探しているならこの道で合ってるか」と。

蓋を開けて見ればこんなものです。実は全てが正しく、順調に行っていたのですね。

マルコスさんの「デリからバトゥトゥムンガまで歩け」情報以外は。

全ての原因は貴方な気がしますよコンニャロー。




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バトゥトゥムンガ散策

宿のチェックインを済ませ、辺りの散策に出掛けました。
とは言っても先ほどご夫婦の車で走り回ってしまったのでだいたい見学済みなのですが、車窓からでは見られないものもあります。ですので、先ほどの道を今度は徒歩で散策しております。ロコ・マタももう一度ゆっくり見たいですし。

集落には沢山のトンコナンが建っています。それらは大きいものから小さいものまで様々ですが、共通するのはその形と、壁を彩る細かな装飾です。よく見ると、この装飾のデザインも皆共通しているようでした。




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岩窟墓

お墓もあちこちにあります。

ただ扉だけのものならまだいいのですが、写真付きのお墓はさすがに撮影を躊躇います。申し訳なくて。でも先程のご夫婦も「写真撮って平気だよ」と言っていたし、今まさにご遺体を収めている遺族らしき人達も「ハロー!」と明るく声をかけてくれるので、そう気にする必要はないのかもしれません。

いや気になりますけどね。色んな意味で。




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かなりオープンな状態のお墓もありますが、これは事前ですか。事後ですか。いや自分で言っといてなんですが事後って何ですか。・・・いや、深く考えるのもアレなんでやはり事前ということにしましょうか。きっといつか誰かがここで眠るのでしょう。




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水牛

時々水牛を見かけます。近々屠殺される個体でしょうか。明日の日記で詳しく書きますが、この辺りのお葬式は水牛を大量に絞めて盛大に執り行うそうなのです。そのための牛かもなと、なんとなく予想です。まあそれとは関係なく、今夜のすき焼きパーティー用かもしれませんが。

なお、水牛は下の写真のようなピンク色の個体が一番高値が付くそうです。



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棚田

道の両脇には棚田が広がっています。

やはり岩がゴロゴロしていますが、土の状態はいかほどでしょうか。その土壌が米作りに適しているのか気になる所ですが、この辺り一体は田園地帯だそうなので、きっと適しているのでしょう。



さて、この後ロコ・マタ付近まで行きましたが、見学料を徴収されそうになったので止めて引き返してきました。さっき一度見ましたし。そういえばこの辺の観光地は全てチケット制だと聞いた事がありますが、さきほどは払っていません。地元インドネシア人と一緒だったからか、はたまたチケット売り場を車で通り過ぎたからでしょうか。

道沿いにある、しかもお墓に見学料を取るというのが何か変な感じがしますが、お墓を見学にいく私達観光客の方がもっと変なのかもしれませんね。でも見学料が年々すごい勢いで値上がりしており、今年は去年の額(ネット調べ)の倍になっていたのは、ちょっと残念です。



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本日の晩ご飯

宿に帰ってきました。

本日の晩ご飯は、宿併設のレストランにてナシゴレンです。悩んだらナシゴレン。便利なメニューです。個人的にはミゴレンの方が好きなのですが、安い店だとインスタント麺そのままを出してくれるのでちょっと考えてしまいます。まあ美味しいんですけど、そのインスタント麺コンビニで18円で買えるので、じゃあ自分で作った方が・・・と。



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本日の宿についてです。

ご覧の通り、伝統家屋トンコナンに泊まれるオモシロ宿です。
先ほども書きました通り、バトゥトゥムンガには私が知る限り3軒しか宿がなく、そのうち「安い宿がいいなら」と言ってご夫婦が案内してくれたのが、こちらの宿です。



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併設のレストラン

昼過ぎに着いたときにはヨーロピアンらしき観光客達で賑わっていましたが、散歩から帰ってきたら人っ子一人いなくなっていました。皆さん日帰りだったようですね。静かな夜になりそうですが、ちょっと寂しいです。



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私が泊まったのは、一番安い150,000Rp(1300円くらい)のお部屋です。トイレシャワーは別、ついでにシャワーは冷水、室内にはマットと布団しかありませんが、そんな事は問題になりません。

まず伝統家屋に泊まれる面白さ。そして明かりもあるし、布団もあるし、電源もあるという贅沢さです。山小屋みたいなのを想像していましたが、どっこい充分すぎるほど恵まれた環境ではありませんか。正直、もっと何もない宿に泊まりたかったと残念に思ったくらいです。

ペルー南部、コンドルの谷底の明かりのない宿が、私の心のベスト宿です。次点はフィリピン、バタット村の棚田に臨む宿です。あとトルコ、ネムルトダーの神々の首に見下ろされる宿も好きでした。

何もないけど月がある。虫の声がする。そんな夜が好きです。


明日は伝統葬儀「ランブソロ」を見せてもらいに行きます。


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<情報コーナー>

○ バトゥトゥムンガの行き方

(1)ランテパオからバルBaluまで市民の足ベモで40分、5000Rp。この間2キロしか離れていないはずだが、何故こんなにかかったのかは謎。
(2)バルからバトゥトゥムンガまで、普通乗用車の乗合タクシーで1時間弱、相場15,000~20,000Rp。私は黙って20,000渡したら何も言われなかった。

○バトゥトゥムンガの宿

「Guest House Mentirotiku」
バトゥトゥムンガの中心(なのか?)のT時路から、Rempo方向(麓側を背にして右方向)に5分くらい歩いた道沿い。この集落に宿は3軒くらいしかないので、聞けばすぐ分かる。なお、このT路路を左に行くとロコ・マタ。

一番安いトンコナン部屋150,000Rp。朝食付き、トイレ、冷水シャワー別。倍くらいの値段の部屋もあったので、そこにはホットシャワーが付いているのかも。レストラン併設。というかこの集落にレストランはここしかない気がする。Wifiなし。

○ ロコ・マタ

バトゥトゥムンガから徒歩40分。見学料20,000Rp。

| インドネシア | 22:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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