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バタット村のライステラス

バナウェでの滞在日数を余裕を持って3泊にしたのですが、
早くも用事が終わってしまいました。

マニラからパラワン島へのフライトを既に予約しているので、
予定を前倒しにするわけにもいきません。
しかもマニラ行きのバスは明日の夜行を予約したので、丸二日暇でございます。

というわけで、バタット村というバナウェから16キロの谷底の村を訪ねてみることにしました。
ここもまた、美しい棚田が有名な村なんだそうです。

一応1日で行って戻って来られそうなのですが、
地球の歩き方が数ページしかないバナウェの紹介の中で

「バタット村に泊まろう!」
「バタット村で宿を取るのもいいだろう」
「バタット村はバナウェを拠点に行ってもいいけど、でも・・」


などやたらとバタット村泊を勧めて来るので、泊まってみることにしました。

バタット村はバナウェから16キロと結構離れているので何かしらの足を使う必要がありますが、
その方法とは、何故かトライシクル(バイクタクシー)か
ジプニー(市民の足バス)だかバンだかのチャーターしかないそうです。

ジプニーチャーターは一人でやったら爆笑ものの金額になること請け合いなので却下し、
トライシクル運賃を尋ねたところ、
ツーリストインフォメーション曰く往復で1000ペソ(2300円)だそうです。

その辺にいた観光業のお兄さんに聞いてみたら750までは安くなりましたが、
それでもやはり、たった16キロの移動にしては高いです。
しかも村まで連れて行ってくれるわけではなくトライシクルを降りてから2時間ほど歩くので、
往復するには5時間後くらいにまた迎えに来てもらわなければいけません。

私「本当に来てくれるんですか?」
お兄さん「ちゃんと行くよ~(笑)」
私「なんで半笑いなんですか。」

というわけでトライシクルはやめて、
「村人用のジプニーか何かあるでしょう!隠しても分かるんですからね!」
とツーリストインフォメーションのお兄さんに詰め寄って見たところ、

「ツアーのバンに乗って行って棚田と滝を満喫して、その後一人だけ帰らず村に残ったらどうかな!お値段なんと600ペソ!ちなみに明日朝9:00に村から徒歩45分の所まで来られればローカルジプニーに乗れるよ!お値段なんと150ペソ!ちなみにツアー出発は15分後!君が参加すれば10人で満席!僕はとても嬉しい!関係ないけど今夜近くのバーで僕ライブやるから良かったら来てネ!」
「そ、そうですか・・・」

勢いに押され、ツアーに8割参加+自力で帰宅というコースに決定致しました。



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途中で見た棚田

グッドタイミングでツーリストインフォメーションに行ったおかげで、
ほとんど待ち時間もなくツアーに参加できてラッキーでした。

バタット村付近までバンで約1時間の道のりですが、
その途中で見かけた棚田も美しかったです。



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道は一応車道なのですが所々工事中で、ガタガタとよく揺れました。
私は普通に車内に座っていたのでいいのですが、あえて屋根の上を選んだ欧米人の皆さんは
絶叫したり爆笑したり帽子が吹っ飛んだりしていました。

後で聞いたところ、吹っ飛んだ帽子はガイドさんのでした。
なにしてるんですかガイドさん。



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Batad Saddle

車で来られるのはここまでで、ここからは山道を歩きます。



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ここから先は車両でのアクセスが不可能ということで、何もかもが高いです。

特にミネラルウォーターやジュースは運搬が困難なことから、通常料金の2〜3倍くらいします。
しかし、誰かが何十キロもの水をかついで谷底まで運んでくれているのですから、
通常より高くつくのは当たり前です。高値を嘆くより、手に入る事に感謝しなくては。

かく言う私もテーマパークや空港で物が高いのには憤慨しちゃうんですけども。



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下の方に見える集落がバタット村のようです。
村には5、6軒の宿があるとの事ですが、見たところ、家屋自体5、6軒しかありません。
まさか村の全家屋が宿なんでしょうか。どんな村ですかそれは。

と思いガイドさんに聞いたところ、
あれは村の一角で、その向こうに沢山家があるから案ずるなとのことでした。



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最初の数百メートルこそ車道でしたが、すぐに車が通れない細い道に入りました。
ここからは完全に山道です。

ツアー客10人とガイドさんとで行列を作り、休憩しながらのんびり歩きましたが、
車を降りてから40分もたたずに村の入り口に到着しました。




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バタット村のライステラスです。
素晴らしいではないですか。
個人的には、バナウェのそれより好きかもしれません。



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レストランの犬

レストランで休憩中。
ランチを注文しましたが、ただ注文しただけで実際食べられるのは滝観光の後だそうです。
ということは短く見積もっても2時間後・・・そんな殺生な。

まあ、ツアーに入りてはツアーに従えです。
大人しく滝に連れて行かれようではありませんか。
いや別に今すぐ離脱してもいいのですが、折角ですので。



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滝はライステラスの向こう側にあるそうで、美しい緑の坂をジグザグと歩いて行きました。



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稲穂の爽やかな香りと心地よい風が、優しく頬をくすぐります。
そしてときどき強めの風が吹き、田んぼにアイキャンフライしそうになります。

ザ・田んぼのあぜ道(しかも一つ一つが断崖絶壁)ですので、足を踏み外すと大変残念なことになります。
そこまでの高さがあるわけではないですし、下は柔らかいので大怪我はしないでしょうが、
人も畑もそれはもう、残念なことになります。気をつけないといけません。



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店番中の犬達

棚田の中には飲み物を売る小さなお店が何軒かあります。
おそらく観光客向けですが、暑さに負けてまんまと買ってしまう私達です。
需要と供給の素晴らしいバランスを見ました。冷えたジュースの美味しいことと言ったら。



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山の上から水を引き、入り組んだ水路で谷底の田んぼまで潤しています。
たくさんの水といっぱいの太陽を受け、稲はすくすくと育って行きます。



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レストランからは近くに見えていた、この小屋まで来ました。
実際歩いてみるとそこそこの距離でした。30分はかかったでしょうか。

ここから下に見えている川まで下るそうです。



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結構な急勾配を慎重にくだり、さらに歩くこと約30分。



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滝に到着しました。
いやあ暑いのなんの。

おあつらえむきに、滝壺のプールで泳げるようです。
ところがどっこい、水着を持って来ておりません。
急遽決まったツアー参加ですので、滝で泳ぐ用意はして来なかったのでございます。
泳げないのは残念でしたが、足をつけて顔を洗うだけでも充分気持ちが良かったです。



少し滝つぼで遊んだ後は、来た道を戻らねばなりません。
当然ながら、今度は登りです。急勾配!登り!

流石に疲れました。
運動不足及びエネルギー不足でございます。
ちょっとフラフラします。



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本日のお昼ご飯/野菜オムレツ

足腰がガタついて何度か田んぼにダイブしそうになりましたが、無事生還致しました。

そして悲願のお昼ご飯です。
悲願と言う割りに簡素なメニューを頼んでしまいましたが、
旅中はあまり昼食に重きをおかない方針ですので、いつもこんなものです。
食べないことも多いです。なんかタイミングを逃しがちで。
なので夕飯時にはいつも死にそうになっているのですが、おかげ様でとても美味しく頂けます。



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本日の宿

昼食を食べたレストランが宿もやっていましたので、本日はここに泊まることにしました。
谷底で交通手段もなく山小屋みたいなものですので、部屋は至ってシンプル。シャワーも水です。
しかし、部屋の窓から美しい棚田が見放題です。



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村のちびっ子

さて、他のツアーの皆さんも帰ってしまって暇ですので、
もう少し村を散策してみようと思います。



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とりあえず、目的地はこの村の中心地っぽいところにしました。



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行き方が全然分からないので会う人会う人に
「あそこにはどうやって行くの?」「道これで合ってる?」と聞きながら進み、
旅人Aから始めKくらいまで来たころにはさっき滝に行ったのと同じあぜ道を歩いていました。
集落は全然近づいて来ません。

このままではまた滝に行ってしまうので、
とりあえず方向転換して棚田を下ってみることにしました。



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棚田にははっきりした道はなく、「僭越ながら道です」みたいなのを進んでいくしかないのですが、
その中にも使用頻度の高そうなやや歩きやすいあぜ道があるので、それを選びながら進みます。



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このように行き止まりに見えても、



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よく見ると足場が作られています。
ちゃんと道ができているのです。

「ラビリンス〜魔王の迷宮〜」という映画を思い出しました。
デビッド・ボウイが魔王役を演じている、ウン十年前のファンタジー&ミュージカル映画です。

この映画の中で、主人公の少女が真っ直ぐの道から抜けられなくなるシーンがあるのですが、
その目を疑ってかかってみると、ただの一本道に見えていたそれには沢山の抜け道があったのです。

行き止まりに見えても、実は道がある。

名言っぽいではありませんか。
ちょっとメモしといてください。



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集落はすぐそこに見えているのに、全然近づけません。
さっき名言を吐いたばかりなのに早くも行き詰まっております。
まるで人生そのものです。



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しかし、別の面白そうなものを発見しました。
なんか伝統的生活の香りがする集落です。ちょっと行ってみたいと思います。

行き詰まったら、思い切って目標を変えてみる。

これもメモしておいてください。
名言祭りじゃないですか。どうしたんですか今日は。



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結構あっさり来られました。
そして、実はこの手の家屋はここ数日何度も目にしているので特に目新しさもありませんでした。
でも先日行ったタムアン村とは違い、しっかり自然素材で作られた高床式住居が多いのが良かったです。



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その後もあぜ道を行ったり来たりして、ようやく集落にたどり着きました。
山からの分かりやすい道が一本くらい伸びていても罰は当たらないと思うのですが、
何故こんな迷路みたいな道しかないのでしょう。
この迷路の中を、地元民は迷わず行き来していると思うと尊敬してしまいます。



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集落は小さいながらも入り組んでおり、またも迷いに迷いました。

その後楽しげな音楽に惹かれて音を頼りに近づいてみたら、
伝統の踊りを披露している一団と遭遇しました。

どうやらテレビ撮影用だそうで、撮影は遠慮してくれとのことだったので写真はありませんが、
なんとなく記憶しているので時間があったらタイトル脇の絵をこれに変えたいと思います。
いつになるか分かりませんが。

ボワーンボワーンとリズミカルに鳴るドラのような楽器の音色と、低く響く歌声かエキゾチックでした。



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村人に道を聞き、先ほどとは違う道を帰ります。
流石小さな村なだけあって、誰に聞いても宿の名前を知っているので助かりました。

それよか、さきほどから滝への急勾配を軽く凌駕する鬼階段が続いているのですが、
村のおじいちゃんおばあちゃんもこの道を歩いているんでしょうか。
まさか村から一歩も出ないわけでもないでしょうに、
ちょっとこれは、ご老体にはキツそうです。

車道をどんどん谷方向へ伸ばしているらしき光景を見て少し寂しく思いましたが、
住んでいる人からしたら必要な道なんだろうなあと、階段に腰掛けながらぼんやりと思いました。



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それでもこののどかな風景を守って欲しいと思うのは、旅行者のエゴなのでしょうか。
たまに来てすぐに帰ってしまう観光客の目を潤す為に、不便な生活を守りきれと言うのは。



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本日の晩御飯

先に汗を流して洗濯をすませ、お夕飯タイムです。

この村もまた電源の使用は有料で、
携帯以外に暇つぶしになるものも持ってきていなかったので19:00には寝ました。
良い感じに疲れているのでいくらでも寝られます。
窓は全開ですが、何故か虫は入って来ませんでした。

夜中目が覚めると、月と満点の星空に村が照らされていました。
街頭など何もなく、ほとんどの家の明かりは消されているにもかかわらず、
今何時なのか錯覚を覚えるほど全ての家が鮮明に見えていました。
明るく、静かで、不思議な夜でした。


<情報コーナー>

○ バタット村日帰りツアー

一人600ペソ。8:30出発~16:30帰還。
ツーリストインフォメーションで申し込む。
バンでBatad Saddleという車で行けるギリギリの場所まで約1時間、そこから45分山道を下ってバタット村へ。小休憩のあと片道1時間弱歩いて滝を見に行く。その後レストランで昼食を食べて帰宅。

○ 自力でバタット村に行く場合
(1)トライシクル
ツーリストインフォメーション曰く往復1000ペソ。ドライバー次第でもっと安くなる。
片道約1時間。地球の歩き方によると5キロくらい手前のジャンクションで降りてから村まで2時間歩くとあるが、そのあと道が作られたのか、村まで徒歩45分のBatad Saddleまでは車で行ける。
復路の時間については、ドライバーと話して待ち合わせをしておく。
(2)ローカルジプニー
おそらくだが、14:30にバナウェを出てBatad Saddleに行くローカルジプニーがある。
(ジプニー車内にそう書かれているのを見かけただけで、未確認。案内所では「無い」と言われた。)

○ 自力で帰る場合
朝9:00、Batad Saddle発バナウェ行きのローカルジプニーに乗る。

○ バタット村の宿

「Hillside Inn Restaurant & Rodge」
シングル250ペソ。レストランあり。冷水シャワーあり。
ネット及び電源なし。(充電は有料25〜35ペソ)
村内には他にも5軒ほど似たような宿がある。


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| フィリピン | 21:57 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

以前、ネットで拝見した田植え時期の棚田も素晴らしかったですが、
収穫前の風景も素敵ですね。
建物以外は日本そのもの。
はるか昔、子供の頃駆け巡った田舎のおばぁちゃんの所の風景です。

まさしく、桃源郷!

| マーク | 2014/07/27 12:57 | URL | ≫ EDIT

>マークさん

本当に懐古的な風景ですよね。
私の地元は私が生まれたときにはすでに開発が始まっていましたが、
それでも田畑や小川や蓮花畑で日々遊んだ記憶が鮮明に蘇ります。
時々、今はもう無い蓮花畑をもう一度見たくなる時があります。

| 低橋 | 2014/07/28 23:48 | URL |















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