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チャリ旅50日目/パタゴニアの風との壮絶な戦い

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土管はとても暖かく、超快眠でした。

今日はまず国境越えからです。
怒られそうな食材は全部片付け、大丈夫なはずのクッキーやパンをお弁当として残してあります。
あとバナナも残っていますが、これはチリ側イミグレに着く前に頂こうと思います。

朝から風が強く、ちょっと怖じ気づきましたが土管で2泊するのもどうかと思うので出発しました。
横風に煽られてスピードは出し辛いですが、走れない程ではありません。



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6キロ走ってイミグレへの分岐へ。
看板は小さく、ダートで、メインルートからひっそり小道が伸びているので全く目立ちません。
風を避けて下向き気味に走っていたので見落としかけました。ガッデムでございます。

それより、さきほどまで右からの強烈な横風を食らっていたのですが、ここから道が左に曲がっており、
「よーしここからは追い風だ!」と喜んだらイミグレへの分岐は右折という。
おかげさまで思いっきり向かい風になりました。ありがとうございます。



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景色は割と良かったです。

途中、バス何台かとすれ違いました。
バスも使うということはそれなりに利用度の高いイミグレだと思うのですが、道はダートでした。
そして先ほども書きましたが、分岐のあの分かり辛さです。そして向かい風。
アルゼンチンが私の出国を阻んでいるのか、あるいはチリが入国を拒んでいるのか。
どっちでもいいですが、とにかくあの分岐の分かり辛さは早急に何とかして頂かないと迷子チャリダー続出です。



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アルゼンチン側イミグレ

向かい風と壮絶な戦いを繰り広げ、丘を一個越えた所にポツンとありました。
停めた自転車(40キロくらいあるのに)が一瞬で倒されるほどの強風に煽られながら入室し、
アッサリと出国印を貰って審査終了です。

お次はチリ側入国審査へ。



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国境

両国イミグレの間は8キロあります。
隣接しといてよ面倒臭いなもう・・・とは全ての旅人が思う所だと思いますが、
先日通った地獄の国境越えに比べれば可愛いものです。

が、今日は向かい風がすさまじいので、結構苦労しました。
一度対向車を避けて端っこに行ったら強風と砂利の合体技で思いっきり転倒しましたし。
いつもなら何とか持ち直したり、自転車を傷つけない様支えながら倒れるに任せ、自分は脱出したり、
というくらいは出来るのですが、今回は私自身も自転車ごとやられました。ドデーンと。
あまりにも痛かったのでしばらく地面とお友達になってしまったくらいです。交通量が少なくて幸いでした。


写真はイミグレ間にある国境ですが、ここでもう一つ事件が発生しました。
結構な大事件が。

この写真を撮る為に一瞬だけ自転車を立て、ハイすぐ救出!
といくはずだったのですが間に合わず、自転車が豪快に転倒。

自転車が、壊れました。

何がどうなってそういう壊れ方をするのか分からないのですが、
ハンドルの首が一切動かなくなり、ブレーキも両方全く利かなくなったのです。
ブレーキは固くなってしまい、握る事さえ出来ません。
そして、前輪は回転しなくなりました。

これでは乗る事はおろか、押して歩く事もできません。

何故こんな何も無い所で・・というかチリでもアルゼンチンでも無い所で・・どうするのコレ!
と本気で困り、しかしここに住む訳にもいかないので何とか直そうと試みました。

じっと立っていられないほどの強風に煽られながら1時間近く格闘し、
なんとか、一応動かせる状態に持っていきました。
前輪は回る様になったし、首も一応回るし、ブレーキは片方だけ利く様になりました。

何故こんなことになったのか。一度(二度だけど)転倒しただけで?

・・・という疑問は、後に再会した日本人ライダーさんの手により一瞬で解決するに至ったのですが、
それについてまた次の日記で。結構な爆笑ものなのでご期待ください。



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チリ側イミグレ

国境の看板の下でラストバナナを片付け、チリ側イミグレへ。
自転車はなんとか走れる状態になっていますが、向かい風は相変わらず凄まじく、
ほとんど押して歩いてここに辿り着きました。

時刻は12:00です。
出発は9:00だったので、たった18キロに3時間かかったことになります。
早めにナタレスに着いてのんびりしたかったのに、いとコンニャロしでございます。

まあ言っても仕方が無いので、とりあえずチリ側入国審査をすることに。
私の前にはチリ側からバスで来たツーリストの皆さんが並んでおり、少しだけ待ち時間がありました。
そしてそのおかげで、私もこのバスで来た出国希望者だと勘違いされ、少々面倒な感じに。

私「出入国カードください。」
入国審査官「失くしたのか?」
私「いえ、まだ貰ってないんです。アルゼンチンから来ました。」
審査官「とても大事な紙だ。よく探すんだ。」
私「いや、アルゼンチン側から来たんです。入国です。」
審査官「カバンの中は探したか?出国にはあの紙が必要なんだ。」
私「いやだから入国で・・・」

という押し問答を数十秒繰り返したのち、
諦めたように出入国カードを渡してくれる審査官のおじさん。

解せぬ・・・と思いながら記入していたら、
審査官のおじさんは私と外に停めてある自転車をじっと見て、

おじさん「・・・今日はこれからどこに行くんだ?」
私「プエルト・ナタレスです。」
おじさん「!!」
私「!?」
おじさん「これからチリに入るの?」
私「はい、そうです。(さっきからそう言ってますけども。)」
おじさん「ごめん、今理解した。入国だったんだね。ごめんね。ようこそチリへ。」
私「いえ、ありがとうございます!」

という感じで、最終的にはとても気持ちのよい感じで入国審査を終えることができました。
人の話を聞かないキュートなおっちゃんでした。



まだ荷物検査を受けていけませんが、入国印も貰ったしこっちのもんだ!
面倒臭いからさっさと逃げようと思いそのまま建物を出たら、普通にとっ捕まりました。

仕方なくもう一度建物に入り、税関用紙に必要事項を記入。

税関審査官「食べ物は持ってる?」
私「お菓子とジュースとパンを持ってます。」
審査官「それはOK。一応自転車見せて」
私「はい。」

そして審査官と一緒に自転車を見に行き、クッキーが入っているサイドバッグを見せ、
反対側のバッグも一応開けて見せ、

審査官「このリュックには何が入ってる?」
私「着替えとパソコンだけです。食べ物は全部こっちのバッグです。」

と言ったら、審査官も適当にチラっとチェックしただけで開放されました。
荷物を全部外すのは非常に面倒くさいので、助かりました。

このチリ側イミグレに関しては評判が良くなく、
荷物検査も厳しいと聞いていたのでビビっていましたが、
やましいところが何も無く、堂々と挑んだのが良かったのかもしれません。
もし隠し持っていたら

「食べ物を持っているか?」
「ももも持ってません」
「見せろ(怒)」

なんてことに。



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ここからはアスファルトです。

チリ側イミグレはセロ・カスティージョという村の入り口にあるので、ここで少し休憩するつもりでしたが、
先ほどの自転車ぶっ壊れ事件でかなりタイムロスしているので、そのまま村を出ました。
看板によると、プエルトナタレスまでは残り58キロだそうです。



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途中休憩

道はきれいなアスファルトで勾配も緩く、かなり走り易いはずなのですが、
向かい風気味の横風が酷くて全然進めません。これがパタゴニアの風というやつですか。

で、町を出て500メートルも走っていないのにもう嫌になり、道端で休憩したのが上の写真です。
下の写真は、クッキーを食べながらふと横を見たら包丁が落ちていたので一応撮ったものです。



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途中休憩2

反対車線に流されるほどの強い横風に煽られていまにも折れそうな心を支えてくれるのは、
数キロ置きにある立派なバス停です。風が強いのでちゃんと壁付き窓付きの小屋になっており、
そして数も多いので、休憩するにはもってこいなのです。
ただ窓ガラスが割れている所が多いので、中で寝るのはちょっと危なく野宿には向きません。
多分強風にやられて割れるんだと思います。
この辺は治安も良く、一個一個のバス停のガラスを割って回るお転婆さんもいなさそうですし。

写真がものすごくナナメなのは、強風との戦いに疲弊して水平を合わせる気にもなれなかったからです。
風が全くこないバス停内の暖かさに安心して、撮影後一瞬で眠りに落ちてしまいました。

10分仮眠したのち、覚悟を決めて再出発しました。



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途中休憩3

平坦な道なのに時速7キロくらいしか出なくて全然距離を稼げないので、
今日はもう諦めてどこかのバス停でもう一泊しようかと思い始めていたのですが、
数十キロ走ったところでパタンと風が止み、その後は速度を出せました。

突如訪れた不気味は無風タイムは1時間ともちませんでしたが、
その後また吹き始めた風は朝ほど強くなく、なんとかナタレスまで走る事が出来ました。



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ナタレス到着直前

あと7キロで町に到着!もう少し!というところで不穏な気配が。



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看板拡大

ナタレスへの方角が伏せられています。
何故・・・



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理由は不明ですが、ナタレス行きの直進ルートが塞がっており、大きく迂回させられました。
しかもボコボコのダートです。「これは酷い」と、思わず吹き出しました。



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しかしヘアピンカーブの左折なので、先ほどまで右ナナメ前から来ていた風が今度は完璧な追い風に!

と思ったらやっぱり風は止みました。
さきほどまで激しく揺れていた草木もシーンとしています。
なんなんですかもう。



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6キロ少々走ってグキッと右折しアスファルトと合流するのですが、ここからはまた西に向かいます。
そして案の定、さきほどまで止んでいた風が激しく吹き出し、強烈な西風を食らうのでした。
この風がさっき吹いてくれていたら素晴らしい追い風だったのに、何なんでしょうか。
・・いや本当に、なんなんでしょうか。パタゴニアの風に嫌われてるんでしょうか。
いやむしろ好かれてるんでしょうか。ものすごく向かって来るんですけど。



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本日の宿

途中、町へ入る道の選択を誤り少々迷ったものの、なんとか町の中心部に到着しました。
目星を着けていた宿の場所が分からず、町中を1時間以上フラフラ走っていたために
時刻は20:00に。すっかり辺りは暗いです。

腹が空いていたのでスーパーに行き、久しぶりの大型スーパーとその品揃えの豊富さにテンションマックスになり
大量買いし、21:00ごろから夕飯を作り始め、やったー出来たモリモリバクバクやっていたら
カラファテで別れたライダーさんと再会しました。

ライダーさんはこの町のメイン観光であるパイネ国立公園に
ちょっと長めの3泊4日トレッキングに行っていたそうで、その間に追いつけたみたいです。
こんなところで会えると思っていなかったので驚きでした。


<情報コーナー>

○ 野宿ポイントからプエルト・ナタレス/

6キロ走ると右手にイミグレへの分岐。ダートの小道で看板も小さく、非常に分かり辛いので注意。
ダートを6キロ弱走るとアルゼンチン側イミグレ。まず集落が現れるが、イミグレはそれを過ぎ、小さな丘を登った上にある。さらに8キロ走るとチリ側国境とセロ・カスティージョ村。ここにはカフェや商店や宿泊施設もある。
セロ・カスティージョからは滑らかなアスファルト。勾配は多いが緩やかで越えやすい。数キロ置きに立派なバス停があって便利だが、強風のためか窓ガラスが割れているものが多い。プエルト・ナタレスまでは本来は58キロのはずだが、現在ナタレス直前の道が塞がっており、10キロ手前で迂回しなければならないので実際には65キロくらい走る。迂回ルートのダートは6、7キロくらいだったと思う。

○ プエルト・ナタレスの宿

「Hospedaje Estrellita del Sur」
Chortrillos 855, Puerto Natales

ドミ6000チリペソ。Wifi、キッチン、朝食付き。
オーナーのおじさんは穏やかで親切。

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