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チャリ旅28日目/車に拾われる才能があるかもしれない

出発の準備をしていたら、宿のセニョーラが
「貴方はエネルギーが必要でしょ?」と言って朝ご飯を作ってくれてくれました。
なんという優しい人なんでしょうか。ありがたく頂戴しました。


お腹いっぱいエネルギーいっぱいになり、セニョーラにお礼を言って、9:00に宿を出発。
次の目的地はトルテルという町です。
ここまで1日で到着するのは難しいので、今日は中間地点で野宿の予定です。
73キロほど走ればキャンプ場があるそうなので、できればそこまで行きたいなと思っています。

町を出て、ボコボコの未舗装路をせっせと走ること約20分。
3キロほど走ったところで、後ろから宿のセニョーラが車で追いかけて来ました。
あら忘れ物でもしたかしらと思ったら、

「乗りなさい!」
「えっ」
「見て、大きな山があるの!大きな山2つ分だけ送ってあげる!」
「えっ」




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というわけで、荷台からはみ出しているのは私のチャリンコです。
前輪を外したらなんとか入りました。いや入ってないけど、入りました。

ワープをすることに全く抵抗が無いわけではありません。せっかくなので自分の足で行きたい気持ちはあります。
さらに、パソコンぶっ壊れ事件とクレジットカード不正使用事件はズルをしてワープした罰が当たったという
思い込みに取り憑かれている私は、今できるだけワープを避けたい気持ちです。
しかし、セニョーラのせっかくのご厚意です。
そのお気持ちが嬉しかったので、お言葉に甘えてワープをさせて頂きました。
次は何が壊れるんだろうネェ〜・・と、心が死んで行く音を聞きながら。



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途中の風景

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牛の群れ

しかし人は楽をしようとする生き物です。

未舗装路のせいで3キロ進むのにも苦労した先ほどまでとは打って変わり、車のなんと速いことでしょうか。
登り坂をグイグイ進むそのスピードに感動し、

「10キロくらい連れて行ってもらえないかな〜」

「もう一声・・・20キロくらい行ってくれたら・・・」

「もういっそトルテルまで連れてって下さい」


と、最終的にはもうチャリダーとして完全アウトな思考に達しました。




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30分ほど乗せて貰い、どこだか分かりませんが山を2つ越えたあたりで降ろして貰いました。

そう、どこだか分からないのです。

私はいつもサイクルメーターの数字を頼りに走っています。
目標地点が75キロだから、何時までには何キロ走りたいとか、
あと何キロ走ればキャンプ場があるはずだからそこまでは頑張ろうとか。

が、車に乗っている間はもちろんサイクルメーターは回らないので、
今何キロ地点にいるのかサッパリ分からなくなったのでございます。
セニョーラの車のメーターをチラ見したら時速40キロで走っており、
30分乗っていたのでだいたい20キロだとは思うのですが、正確な距離が分かりません。
何度か停車しましたし、時速も一律ではありません。

これは非常に困った事態です。



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まいっかと思って走り出しました。
遠くに見える雪山が美しいです。

道は相変わらずのジャリジャリですが、大きな山を越えさせて貰ったお陰でここからはそんなに大きな勾配はなく、難なく越える事ができ・・・るかと思いきやギアだかチェーンだかがおかしなことになり、ほぼ走れなくなりました。

まず軽い方に入らない。そして真ん中に入れるとチェーンがからまる。
一応こういう事態の対処法は教えてもらったので修理を試みたのですが、何故か上手くいきません。
私は本物の素人なので、私が知っている範囲以外にどこかおかしい所があるんだと思います。
調整しては走り、止まり、また調整してはこいでみて・・を繰り返していた為に全く速度が出ず、
1時間に3キロも進めませんでした。

さらに辺りは蚊とアブだらけ。数匹のアブの襲撃を受けたことはありましたが、
ここまで大量の蚊&アブ連合軍に襲われたことは無かったので堪えました。

奴らは鈍いので割とすぐ為留められるのですが、何せ絶対数が多いので大変です。
あまりに腹が立つので自転車を降りて大量殺戮パーティーを始めたのですが、
何十匹為留めても新手が来るのでもう諦めて自転車に乗りました。
「立ち止まっているから集まるのでは」という事実には割と早い段階で気付いていましたが、
混み上がる殺意には勝てませんでした。




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ギアは結局おかしいままですが、何度も調整したおかげで多少はマシになりました。
でも軽い方には相変わらず入らないので、登り坂が非常にキツいです。



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バス停を発見したのでお昼ご飯タイム。
昨日歯を食いしばって残しておいた菓子パンと、作っておいたおにぎりです。

ここでふと、他のチャリダーブログ書きさんが「トルテル行きの途中でバス停で野宿した」という
内容を書いていたことを思い出し、メモを確認してみました。
そしたらその人が書いていた情報と完全合致していたので、ここがまさにそのバス停だと言う事が分かりました。
その人はポイントごとの距離もしっかり残してくれていたために、
ここはコクランから44キロ地点だということが判明。
で、メーターを見て計算した結果、本日は18キロワープさせて貰ったということも分かりました。

現在時刻は14:00です。
ここが44キロ地点ということは、目標地点の73キロまではあと30キロを切っています。
ワープってすごいですね。もしかしたら着けないかもと思っていた73キロ地点がもうすぐそこに。
心配して送ってくれたセニョーラに大感謝です。



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バス停の裏には小さな森がありました。
野宿に良さそうな森だな〜と思って中に入ってみたら大当たりで、誰かがここでキャンプをした跡が多数残されていました。焚き火の跡から、石を組んでベンチにしてある場所まであります。あまりに完成度が高いので、有料のキャンプ場か?と疑ってしまった程です。

すぐ隣に川があるし、薄暗い森なのでテントを張っても目立ちにくいし、よく燃えそうな枯れ木も沢山落ちているし、自転車も入れやすいし、ここまでパーフェクトな野宿ポイントは初めて見ました。
今日ワープをしていなかったら、私もここで寝ていたかもしれません。



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長々と休憩を取り、また走り出しました。

休憩の後はしばらく平坦な道が続き、景色も良く、お腹もいっぱい、そしてあと30キロ!
ということでテンションが上がり切っていて大変良いスピードが出ました。
後半坂が増え始め、しかも崖際の道だったので上がり切ったテンションは地の底まで落ちましたが、
なんとか18:00頃には本日の目標距離まで到達することができました。

聞いていた73キロ地点には確かにキャンプ場がありましたが、もう少し走れそうだな〜と思いスルー。
さらに4キロ走ったらもうひとつキャンプ場があり、よしここにしようと入ってみましたが、
設備の割に一泊5,000ペソ(1000円)と非常にお高かったので止めました。
キャンプ場は二つとも農家の片隅にスペースを作ったものの様でした。



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謎の分岐のバス停

第二キャンプから1、2キロ走ったらバス停を発見しました。
ワープのおかげで時間的にも体力的にももう少し行ける感じではありましたが、
西日がすさまじくて全く先が見えないので本日はここで終わりにしました。
水場が無いのが残念ですが、そんなこともあろうかと水は多めに汲んでおいたので大丈夫です。

先ほど触れたブログにはこのバス停のことも書かれていたのですが、
「謎の分岐のバス停」と名付けられていたので私もそれに習いました。



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謎の分岐

バス停は、謎の分岐の角にありました。
この分岐は地図にも載っていないし、看板も何もありません。

少しだけ分岐の先へ歩いてみましたが、近くに集落などは無い様でした。



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本日の寝床

風は西から吹いて来ており、バス停の壁がそれを完璧にガードしてくれていました。
全て壁なわけではないので少々寒いですが、屋根もあるし、十分過ぎるくらいありがたい場所です。
バス停で野宿なんてしていいの?と思われるかもしれませんが、というか私も思いましたが、利用者はほぼ皆無なので大丈夫です。いたとしても、バスは1日1本程度しか通らず、夜間は当然通らないので問題ありません。

車は何台か通り、その度にちょっとビビリましたが、皆さん陽気に手を振ってくれました。
アウストラル街道は野宿に対して寛容です。



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ここで野宿をした人は以前にもいたらしく、焚き火跡がありました。
火遊び大好き暖をとりたい私はさっそく薪を集めて点火です。
そして直火でパンを焼き、スープを作って頂きました。

美味しく楽しく蚊がうっぜえディナータイムを過ごしていたら、
謎の分岐の向こうから謎のペットボトルを二つ抱えた謎のおじいさんが歩いて来ました。
私に「オラ(ハロー)」と声をかけてくれ、そのまま日が沈んだ方向に消えて行くおじいさん。

え、どこから来たの?そしてどこへ行くの!?

と本気で困惑し、まさかこの世の者ではないのでは?と一瞬疑いましたが、
幽霊は多分ペットボトルは持っていないなと気づきディナーの続きをやりました。

そしたらおじいさんは30分くらい後に戻って来て、
「ブエノスノーチェス(おやすみ)」と言い残してまた分岐の向こうに消えて行きました。

どこに行ってたの!?そしてどこへ帰るの!?




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腹一杯になり、日も完全に沈んだのでもう寝る事に。
とっととテントに入って寝る準備をしていたら、外からチャリンコの音が聞こえ、テントの前で停まりました。
「おやお仲間かな?」と思いテントの外に出ると、そこには地元民と思われるお兄さんが。

簡単な挨拶を交わすと、お兄さんは「食べ物持ってる?」と聞いて来ました。
あるけど貴方軽装だし家近いんでしょ!チャリダーかハイカーならあげるけど貴方にはあげませんよ!
と思い「無い」と答えたら、「じゃあこれ」と言ってくれたのが写真のお菓子です。

ありがとうございます。そしてなんか・・・ごめんなさい。


<情報コーナー>

○ コクランから野宿ポイント/78キロくらい

町を出るとすぐにダートになる。5キロほど走ると丘越えあり。約20キロひたすら丘越え。その後もなんだかんだで丘越え。44キロ地点から10キロ程度平坦な道。その後また勾配が増えるが、この辺りは道がかなり悪い。

44キロ地点にバス停、その裏が最高の野宿ポイント。
バス停の目の前に小さな分岐があり、そこにキャンプ場の看板あり。分岐の3キロ先と10キロ先らしい。
73キロ地点に農家がやってるらしきキャンプ場あり。77キロ地点に同じ感じのキャンプ場もう一軒あり。
78か9キロ地点あたりに謎の分岐のバス停。


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