虎跳狭トレッキング2日目
例のカップルに朝会えたので昨日のことを聞いてみたら、やはり私より後に橋頭を出発して、暗闇の中ライトを照らしながら茶馬ゲストハウスに辿り着いたとのことでした。
「無事着いて良かったね」と言ったら、「ほんとにね」と笑っていました。

宿の人にチョコレートもらった
さて、今日も元気に出発します。
本日の目標は4時間ほど歩いた先にある「Tina‘s guest house」。本日のというか、最終目標地点です。あっという間にゴールしてしまうではありませんか。どっか寄り道できるところは無いんでしょうか。

ビジターセンターでもらった地図
こんな地図では迂回ルートどころか真っ直ぐ着けるかどうかも怪しいです。

本日のルートは勾配が少なく、大変歩きやすいです。昨日は山を2つ越えたので速度が出ず大変でしたが、こんな道なら時速3キロの謎も頷けます。

HALF WAY Guest house
のんびり歩いて1時間半程で次の村に着き、休憩のためHALF WAY Guest houseという宿に入りました。
ここはその名の通り虎跳峡トレッキングのちょうど中間あたりに位置する宿で、昨日泊まった茶馬ゲストハウスと同じく途中で一泊挟む場合の宿としてよく利用されるそうです。
Tina’sゲストハウスのある村をゴールとするとここは半分よりだいぶゴール寄りな気がするのですが、この宿としてはTinaよりもっと先をゴールに見据えているのでしょうか。
実際、虎跳峡は上流から上虎跳峡、中虎跳峡、下虎跳峡と続いており、Tinaの村は中虎跳峡の近くにあるのです。一般的にはバスなどによるツアーでは上虎跳峡へ、トレッキングでは中虎跳峡へ行くのが目的とされているようですが、下虎跳峡まで行く人も何割かはいるはずです。
いやでもそれにしては下虎跳峡の宣伝が少ない・・となると・・・いやしかし・・・と一人考え込んだ後、「中国の人はそんなに深く考えて宿名付けてない」と思い至ったのでこれ以上考えるのはやめました。

さてこの宿ですが、落ち着いて過ごせた昨日の宿とは違い、中国人団体客の皆さんでごった返していました。彼らはここに宿泊し荷物を置き、軽装で近郊ハイキングに出かけるようです。

ちなみにこちらの宿はトイレからの展望が素晴らしいと評判でして、一応行ってみたのですがこんな感じでした。その景色はわざわざニーハオトイレから楽しむ必要があるのでしょうか。世の中にはセット販売に向かないものも沢山あると思うんです。


さらに歩きます。



滝がありました。
道を塞いで流れていますが、通れない程ではありません。しかしこれが雨季になると結構大変な気がします。下手したら通れなくなるのでは。

さらに進みます。

かなり高い所を歩いていますが、

見上げるとてっぺんはさらに上方です。


そのまま壮大な景色を楽しみながら、


本日の宿
あっという間にゴールしました。現在時刻は14:00前。
だいぶにんびり歩いたのに、結局早く着いてしまいました。
しかも同室民が誰もいません。まだ誰も来てないのかな?と思いましたが、夜まで待っても一人でした。

暇なので中虎跳狭(谷底)を見に行きたいと思います。
ここへは明日行く予定だったので今行くと明日やる事が無くなるのですが、まあいいです。明日は休息日にでもします。
さて、中虎跳峡への入り口ですが、村からは3本の道が伸びておりここは宿から一番遠いそれなのですが、出発しようとしたら写真に写っている中国人親子さんに声をかけてもらえ、宿の人の車でここまで送って貰えました。この二人は英語が堪能だったので、色々聞けて楽しかったです。

岩山を仰ぎ見ながら降りて行き、2、30分下ると何やら建物が現れました。
料金所の匂いがします。
実は、先程の入り口で謎の現地女性に15元(250円くらい)徴収されています。料金所らしきものも「入場料を取ります」という案内も何も無かったので貴女は誰なんですかと思いましたが、件の中国人のおやっさんが「中国はどこ行っても金要求されるよね~ハッハッハッ」と言いながら払っていたので私もそれに習いました。

中虎跳峡
写真の建物は料金所ではなく、中虎跳峡の展望ポイントでした。
ちなみに虎跳峡というのは、
虎跳峡という名の由来には、金沙江の渇水の時に山から下りてきた猛虎が、峡谷の中の岩に飛び移り、そのまま対岸に跳んで渡ったとの言い伝えがある。
とのことです。Wikipedia先生より。
また、おやっさんによると上の写真の部分がこの谷で一番狭まってる場所なんだそうです。あと、「20年前にここ来たときはこんな展望台なんか無かったよ〜」だそうです。
Wikipedia先生によると、この谷が観光客向けに解放されたのは1993年のこと。その後一斉に開発が進み村には宿が立ち並んだということでしょうから、ここに暮らす人々の生活も随分変わってしまったんだろうなと思います。

その後岩壁に掘られた面白い道を進むと、

もう一回15元徴収されました。
中国さんよ。
まあ今度は写真のような予告やきちんと作られた料金案内板があったので納得して払いましたが、細かいお金を用意するのも面倒臭いので、チケット料金に含めておいて貰えないものでしょうか。
ちらっと聞いた所によると、「それぞれの道は個人が作ったものだからその人達が徴収してる」みたいな話もありましたが(又聞きなので真偽不明)、それにお金を払う事に関しては抵抗は無いものの、だとしてもそれはチケット料金に含め、そちら様で報酬のやり取りをしていただきたいのです。皆が好き放題やったら無法地帯になるじゃないですか。

そんなこんなで、下りはじめから45分ほどで谷底に到達しました。
こちら展望台でも何でもない岩の上に無理矢理登って見学しております。

何故ならあちらの吊り橋は一回10元で、

こちらの展望台に行くにはまた料金所を通らないといけないからです。
この谷には金の匂いが充満しています。

それはさておき、近くで見るとなかなかの迫力です。今は雨の少ない時期だけど、夏は雨季で水量増えるからもっと迫力あるよとのこと。おやっさんより。
雨のトレッキングはつらいものの水量が多くて大迫力な夏と、朝夕冷え込み景色も物寂しいけど雨が少なく歩きやすい冬。そう考えると、年中ベストシーズンなんじゃないかと思いました。春と秋は知りませんが。

帰りは別の道から帰ります。
見上げた先はどう見ても断崖絶壁ですが、そこに上手いこと道が作ってありました。


途中、梯子がありました。
隣には一応普通の道も用意してあり、「無理せずこっちへ行け」みたいなことが書いてありますが、折角なので梯子を登ってみることに。

しかし、半分も行かないところでだいぶ後悔しました。前半は80度くらいでしたが後半どう見ても90度だったのです。そして結構な高さだったのです。
恐怖からかトレッキングの疲れからかはたまたその両方か、足がプルプル震えて思うように進めません。上を見ると絶望を覚えるし、下は絶対見られません。というわけで前を見る私。ポジティブ的な意味ではなく。
しかし目の前に見える光景はというと、岩壁と梯子の間に過去のものと思われる木製ボロボロの梯子がそのまま放置されているという悲惨なものです。血の気がひきました。やめてください。
そして命からがら登りきり岩の上に両手をついた私は
もう二度と、一生梯子は登らんぞ・・・
と神に誓ったのですが、

梯子アゲイン
この世に神はいないのでした。
ただ、今度のは短いし角度もやさしめだったので泣きを見ることはありませんでした。
良かったです。あやうくここに住むことになるところでした。


ゴール直前で道を間違え、他所のお宅の鶏ランドに迷い込みました。
鶏達がヨチヨチ寄ってきて愛らしいです。私のことを餌をくれる人だと間違えているようで。ふふ。残念ながら食われるのは君らの方ですよ。

本日の晩ごはん
鶏です。
ついでに、疲れて喉がカラカラのところに「ビールいる?」とか聞かれたのでつい頼んでしまいました。一応今旅は禁酒してたのに、二週間も持たなかったではありませんか。
しかし、ビールもご飯も疲れた身体に染み渡りました。
これだからトレッキングはやめられません。

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◯ 本日の宿
「Tina’s guest house 」
巨大なゲストハウス。中虎跳峡へ行くのに非常に便利な立地。ドミ一泊30元。ネットで探すと「Tina’s youth hostel」というのもあるが、同じ宿。ここから麗江、またはシャングリラへ行くバスが出ている。共に15:30発、50元。宿泊客じゃなくても利用可能。茶馬ゲストハウスなどからも予約できる。
| 中国 | 20:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑