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オーストラリア金策編1/仕事始め


2014年8月後半あたり〜10月下旬までの日記
「オーストラリア金策編1/仕事始め」


金策編です。

オーストラリアでワーキングホリデー制度を利用して働いている外国人は沢山いますが、
その仕事は大きく二つに分けられます。
町のレストランなどで働くシティジョブと、地方の農家で働くファームジョブです。
シティジョブは、日本人に限定して言うと、ジャパニーズレストランのアルバイトなどが人気です。

他にもリゾートバイトとか工場勤務とか色々ありますが、主なところは上記の二つだと思います。
また、ワーキングホリデービザでは同一雇用主の元で6ヶ月までしか働けないというルールがあるため、普通の会社員に落ち着くのは非常に難しいです。

稼ぎは勤め先によって様々ですが、一般的に、ジャパニーズレストランの時給は低いです。
とは言っても時給12ドルとか14ドルとか、日本の飲食店アルバイトの平均時給に比べれば割は良いですが、オーストラリアは物価が高く生活費も馬鹿にならないため、貯金をしたい人にはベストな環境ではありません。
また、政府が定めた最低時給を下回っている場合も多いため、ちょっと嫌な感じです。

私はもともと田舎が好きなのと、農家仕事が好きなのと、お金を稼ぎたいのと、
都会が怖いのと、人の集まりが怖いのと、笑顔が引き攣っているなどの理由から、
シティジョブなぞ全くできる気がしないので、ファームジョブにしました。

というか、もともと農家仕事がしたくてオーストラリアに来ました。
一日中野菜と土と虫とだけ語らえればいいのです。
新しい出会いも楽しい思い出もいりません。欲しいのは金だけです。



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さて、そんなファームジョブですが、オーストラリア政府がこのような冊子を発行しています。
「ハーベストガイド」という無料冊子です。ネット版もあり。こちらももちろん無料です。

この冊子には、オーストラリア全土の主要農村地帯の、収穫シーズンや宿泊先情報が載っています。
今は8月だから・・・お、この州のこの町がこれからイチゴの収穫シーズンで稼げそうだぞ、という具合に。

まあこの冊子の情報はあくまで目安で、シーズン情報に関しては誤りも多いことが後で分かったのですが、そんなこととは知らぬ当時の私はこの冊子とネットの情報などを頼りに、クイーンズランド州にあるガトンという町に行ってみることにしました。



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ここガトンは、ハーベストガイドを見る限り年中ファーム仕事がありそうなのと、ブリスベンから近いのでアクセスが容易なのと、日本人にも人気の町だそうなので日本語で情報を集められるかも、などの理由で選びました。

というのは半分噓で、本当はガトンの少し手前にある隣町のレイドリーが何も無さそうで好みだったのですが、着いたとき既にインフォメーションが閉まっていて為す術がなかったので、成り行きでガトンに流れ着いたのでした。

そんな計画性の無さで辿り着いたガトンですが、日本人が多いことに期待をしているとは言え、同郷の集団に入って行ける社交性がないので、情報だけ貰って1週間〜1ヶ月くらいでトンズラする予定です。
そして誰にも知られていない過疎化の進んだ町に逃げ、一人黙々とお金を稼ぐのです。

・・という予定だったのですが、どこで何を間違えたのか、この町に1年居る事になってしまいました。本当は違う町に行ったり、牧場で羊の毛を刈ったり、食肉工場で働いたりもしてみるはずだったのですが。

そのあたりの予定崩壊については、おいおい書いて参りたいと思います。
別にたいした理由ではないですが。



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キャラバンパーク

そんなわけで、ガトンにやって参りました。

滞在先はこちら、ガトンキャラバンパークです。
フィリピンで出会った友人にキャラバンパークなるものの存在を聞き、
是非住んでみたいと思っていたのです。

キャラバンパークとは、その名の通り、キャラバンが沢山置いてある公園です。
走れなくなったり打ち捨てられたりしたキャラバンを、そのまま住居として利用しています。
また、キャラバンを引いて旅をしている人達が、キャラバンごと泊まる施設でもあります。
電源や水などの供給を受けられるので、河原でキャンプするより勝手が良いのです。



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キャラバン内部

キャラバンとは、日本で言う所のキャンピングカーみたいなものです。
ベッドや炊事場など、生活に必要なものが一通り揃っています。

ただしこちらのそれには運転席は付いておらず、別の車で牽引して移動します。
オーストラリアでは、退職後の老夫婦がキャラバンを引っ張って豪州全土を旅するなんて事も多いそうです。素敵な老後だと思います。私もそんな老後を迎えたいです。できれば一人と大型犬2匹がいいです。

なお、ここガトンキャラバンパークは、
オーストラリア全土中(クイーンズランド中だったかも)でワースト1だか2だか3だかの、
非常に評判の悪いキャラバンパークなんだそうです。最近少し持ち直したそうですが。

他の町のキャラバンパークを知る人から言わせれば、「よくそんな所住むよね〜」だそうで。
確かに問題は多いですが、そこまで酷いか?と思うのですが。
問題と言ってもせいぜい小汚いとか、あちこち壊れてるとか、家がやや傾いてるとか、隙間風が隙間風のレベルじゃないとか、ネズミが出るとか、アリが大量発生するとか、雨漏りするとか、水道水が土の味するとか、よく断水するとか、停電するとか、たまに強盗の襲撃があるとか・・・

あれ?結構酷いかな?

・・・いや、でも、もっとずっと酷い施設も探せばあるんじゃないかと思うんですよ。
この程度でワースト1になるのなら、
オーストラリアの他のキャラバンパークはどんだけ綺麗なんだと、そちらの方が驚きです。
住めば都ですよ。酷い環境も一晩寝ればしっくりくるものです。



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教会からのお恵み

あとガトンキャラバンパークでは、
毎月第一日曜日に教会の人達がホットドッグを配りに来てくれます。無料です。
いつも腹ぺこなキャラバンパークの住人共(農夫率ほぼ100%)が一斉に群がり、
約1時間であっという間に売り切れますが、
私のキャラバンは配給会場に近いので貰い損ねるなんていうヘマはしませんモグモグ。



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ダイバーシューズ

ガトンはとても小さな町ですが、必要なものが一通り揃うだけのお店はあります。
また、農業の町なので、それ関係のお店が多く仕事着などの用意に困る事はありません。

私は古着屋でTシャツ2ドルとか、キャップ1ドルとか、
キャラバンパークの事務所に置いてある無料古着などでまかなった3ドル農夫です。
あ、パーカーだけは日本のユニクロで買ったやつなので23ドル農夫です。

写真のダイバーシューズは普通の靴屋で買ったので、高かったです。
39ドルもしました。
つまり62ドル農夫ということです。
意外とお高い奴なんですよ私は恐れ入ったか。

ダイバーシューズとはその名の通りダイバー用の靴ですが、
水を通さず、軽くて動きやすく、長靴より働きやすいと聞いたので奮発しました。
長くファーム仕事をするのなら、良い道具の方が後々効いてくるかと思いまして。
良い仕事は良い道具からと言うではありませんか。



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ナイフ

良い道具うんぬんとドヤ顔で語った後でなんですが、
肝心の収穫用ナイフはその辺で拾ってきたやつです。

レタス、ブロッコリー、キャベツ苅りなどの仕事には、こういうナイフを使います。
刃渡り25センチほどの、日本で持ち歩いたら銃刀法違反でとっ捕まるやつです。
しかも収穫用にきっちり研いで使うため、めちゃくちゃ鋭利です。よく指を切ります。

なんでそんな凶器がその辺に落ちている(というかキャラバン内で発見した)かと言うと、
キャラバンパークには農夫がいっぱい住んでいるからです。皆持っているのです。

最初は農家の人から借りていたのですが、やはり自分のがあった方が便利です。
拾い物ではありますが、ちゃんと毎日手入れして、大事に使っています。



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収穫は夜明けと共に

誰も興味が無い話を嬉々として語ってしまいましたが、
そんなこんなでファーム仕事を始めました。

町によってシステムは様々ですが、ここガトンには「コントラクター」と呼ばれる人材派遣業の人達が沢山おり、その人達と契約することで仕事を斡旋してもらえます。
農家と直接契約することもできますが、大抵の住人はこのコントラクターを通して仕事をしています。そちらの方が仕事を見つけやすいのと、農家への送迎をしてもらえるからです。
難点は、コントラクターに給料を一部天引きされることです。

ガトンのコントラクターは少なくとも2、30人はいますが、
私はそのうち、とあるインド人コントラクターの元で働く事になりました。
仕事は簡単なのに結構お金になると聞き、特に後者が聞き捨てならなかったので。

このインド人コントラクターは、明るくて元気でフレンドリーな人が好きだと聞いたので、
応募する際に

「私農家の仕事がすごく好きなんですよー!(←本当)
楽しい事大好きだし友達も沢山欲しいなー!(←噓)
南米でも働いてたので農業経験豊富ですしー!(←オクラしかやってない)
私明るいキャラが売りなんですよヒャッハー!(←大噓)

くらいのノリで電話してみたら、採用されました。

噓も方便ですよ。


ただ問題は、このキャラを下手したら1年間演じ続けなければならないと言う事です。
長く働ける人が欲しいと言われたので、「1年やれますよチェケラー」と言ってしまったのです。
私本当は根暗なので1年どころか1週間と持たないと思うのですが、どうしたらいいですか。



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レタス苅り

無理して明るいキャラを演じながら迎えた、オーストラリア初のファームジョブ。
この農家で働いているのは、インド人、イタリア人、日本人、台湾人が多めで、
他の国籍の人もチラホラ、という感じでした。

貰った仕事は、レタス苅りでした。

私が勤める農家は色んな種類のレタスを栽培していますが、
うち、アイスバーグと呼ばれるいわゆる普通のレタスが一番稼ぎが良いと聞いたので、
口八丁手八丁でボスに媚びへつらい、アイスバーグチームに潜り込みました。

農家によって様々ですが、この農家のレタス苅りのやり方は、
(1)まずレタスの根元をナイフでカット、(2)余分な葉っぱをはぐ、
(3)トラクターに積んであるでっかい箱にレタスを投げ入れる
という感じでした。

始めた当初は作業が間に合わず大慌てでしたが、慣れると非常に簡単で、1日何千個ものレタスをちぎっては投げちぎっては投げ、時にチームメイトが投げ損じたレタスが後頭部を直撃し、暑さにやられてレタス畑にひれ伏し、ひれ伏しているところをボスに見つかり小言を食らい、腹いせにレタスを大量に持ち帰りサラダパーティーを催すなど、大変有意義な農家ライフを送りました。

ところが、私が入った時期はどうやらシーズンの終わりの方だったらしく、
1ヶ月、2ヶ月と働くうちに仕事はどんどん減って行き、
ついに1日2時間あまりで帰される悲惨な状況になってしまいました。
時給制でしたので、このままでは赤字になってしまいます。

それでもなんとか食いつなごうと、キャラバンパーク内の掃除のバイト(一定時間働くと家賃がタダになる)などをしながら何とか過ごしておりましたが、インド人コントラクターが「来週から忙しくなるよ」と一ヶ月前から言っている事実に堪忍袋の緒が切れたので、別のコントラクターに浮気をしてみることにしました。

季節は10月。
ホラ吹きインド人の農家ではレタスが終わりかけていましたが、
別のコントラクターの農家ではジャガイモ収穫が最盛期。
こちらも時給制ながら一日8〜14時間とかなりの稼ぎになっていると聞いたので、
そちらを当たってみる事にしたのです。

今度はオーストラリア人コントラクターで、特に明るいキャラをご所望ということもないようなので、ごくごく普通にメールをし、仕事を貰えないか相談。何回かしつこくメールしているうちに拾ってもらえたので、インド人の方は病欠ということにして、試しにこちらの農家に行ってみることにしました。

そして3、4日順調に働き、「これは本格的にこちらに転職しようかなあ」と思った矢先。

件の農家の仲間達が、ふとした事からインド人コントラクターと喧嘩になり、
4、5人を残してほぼ全員辞めたという情報が入って来ました。
ロックな人達だなと思いました。

そんなことより、仮病欠している間に仕事仲間のほぼ全員を失い、
そして辞めるタイミングも完全に失った私。

今更ノコノコ顔を出して「私も辞めますう」などとは非常に言い辛いですが、
かといって、このまま逃げたら退職と同時に貰える必要書類を受け取れません。
そもそも、いい大人が連絡もせずに職場放棄するなど非常識です。仮病欠はしたけど。(テヘ♡)

とりあえず状況を把握しようとインド人コントラクターに電話してみましたが、
適当で気分屋で面倒くさそうな電話には出ないインド人コントラクターは応答しません。
電話も無視、メールも無視、オフィスに突撃しても不在で、一切連絡がつかない困った状況です。

これはどうすればいいんですかね・・と途方に暮れている間にも新農家での仕事は毎日与えられ、
忙しさにかまけて色々後回しにしているうちに、1ヶ月が過ぎてしまいました。

なので、もう奴は町中で見かけた時にカレーを投げつけて捕縛すればいいかという事にして、
新しい農家に完全転職、心機一転、芋収穫の仕事を頑張ることにしました。


中編に続く。


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<情報コーナー>

○ ブリスベン空港

国際線空港と国内線空港が隣り合わせ。電車か多分バスで移動出来る。
私は国内線空港の利用だったが、空港前の鉄道駅にフリーwifiがあった。

○ ブリスベンからガトンへ

中長距離バスのグレイハウンド1本でガトンまで行けるが、40ドルくらいする。電車とバスを3、4本乗り継いで行く事もできる。こちらは3時間近くかかるが半額で済む上に、キャラバンパークの目の前にバス停があるのでお勧め。

ブリスベン周辺に長く住むなら、公共交通機関が割引料金で利用できる「Go Card」がかなりお得。
Go Cardは町の売店や鉄道駅などで購入でき、チャージして使う。ガトンも有効圏内。

○ レイドリー Laidley

ブリスベンからガトンに電車とバスで行く途中、30分くらい手前にある隣町。ガトンより小さく、スーパーはIGAが一軒あるのみ。町の中心にツーリストインフォメーションがある(毎日9時?10時だったかも〜15時)。ここのシェアハウスに住んでいる人も多いが、勤め先はガトンの人と被っている。

○ ガトン Gatton

とても小さいが、一通りのものは揃うそれなりに便利な町。
スーパー3軒(Coles、IGA、ALDI)、Target、Reject shop、マクドナルド、KFC、アジア食材店2軒、各種銀行支店、古着屋数軒などがある。あと小さな自転車屋があったが、多分つぶれた。車で1時間弱のところにそこそこの規模の町Toowoombaがあるというのも利点。収穫シーズンは主に秋から冬(オーストラリアの)。収穫物は主に野菜。12月〜2、3月あたりは仕事が激減するので注意。キャラバンパークにはネットはないが、町に何カ所かWifiスポットあり。マック(ほぼ使い物にならない)、Commonwealth銀行前、Telstra公衆電話前など。あと町から徒歩30分くらいかかるが、図書館内にフリーWifi、PCなどあり。

○ ガトンキャラバンパーク

レセプション朝9:00-10:00、夕方16:00-18:00のみ。宿泊予約はいらないが、混雑期(シーズン中)は入れない可能性もあるので、事前の電話確認がお勧め。ガトンのコントラクター連絡先リストを貰える。2015年5月現在の宿泊費は、キャラバン一週間で90ドル(週計算なので1日で出ても90ドル。)ちょっと小綺麗なキャビン(プレハブ)は一週間100ドルだが、4人集めないと入れないらしい。キャラバンは暇な時期は一人で住めるが、混雑期は他人と同居になることも。宿泊費は年々値上がり傾向にある。シャワー有料、4分で1ドル。電気代別途、週で7〜15ドルくらいとまちまち。ネットなし。ワーストなんちゃらは伊達じゃないが、慣れると楽しい。

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